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Wantedlyの使い方を企業向けに解説|料金・募集記事・スカウト運用のコツ【2026年最新版】
2026.09.16
採用ノウハウ
Wantedlyは、給与や待遇ではなく事業への共感を軸に採用を進めるビジネスSNS型の採用サービスです。求人を掲載して応募を待つ媒体ではなく、募集記事とストーリーを蓄積しながら採用チャネルを育てていく設計になっています。この記事では、料金体系や主な機能に加え、応募が集まる募集記事の作り方やスカウトの返信率を高める運用まで、企業の採用担当者向けに実践的なポイントをまとめています。
Wantedlyとは?
Wantedlyは、ウォンテッドリー株式会社が運営するビジネスSNS型の採用サービスです。給与や待遇といった条件面ではなく、事業への共感やカルチャーのマッチを軸に採用を進める「共感採用」を掲げている点が最大の特徴です。
条件面を前面に出さない設計
Wantedlyの募集記事では、給与や福利厚生などの条件を前面に記載する設計になっていません。会社と仕事の中身を見て判断してもらうことを重視した仕組みです。
そのため、次のような情報で候補者を動かします。
- なぜこの事業をやっているのか
- なぜ今この人を採用したいのか
- この仕事で何を変えられるのか
- どのような人たちと働くのか
「年収600万〜800万円」「年間休日125日」といった条件で応募を集める媒体ではありません。この点が、一般的な求人媒体やスカウト媒体との根本的な違いになります。
募集の掲載本数に上限がない
職種や採用形態を問わず募集を公開でき、公開できる本数にも上限がありません。
この仕様が運用に直結します。同じ職種であっても「誰に」「何を訴求するか」を変えて複数の募集記事を作り、反応を比較しながら改善していく運用が可能です。
1職種=1募集記事
ではなく
1職種=複数のターゲット × 複数の訴求
求人票を1本作って終わりにする媒体ではなく、訴求内容を検証しながら育てていく媒体として捉えるほうが実態に合っています。
応募のハードルが低い
Wantedlyの応募ボタンは「話を聞きに行きたい」という思想で設計されています。応募した時点で選考を受けると決めているとは限らないため、初回の接触はカジュアル面談による相互理解が前提になります。
この設計により、転職を明確に決めていない潜在層とも接点を持てます。
他の採用媒体との違い
| 観点 | 一般的な求人媒体 | Wantedly |
| 訴求の軸 | 給与・待遇・条件 | 事業への共感・カルチャー |
| 募集の本数 | 掲載枠に上限がある | 上限なし |
| 応募の意味 | 選考への応募 | 話を聞きたいという意思表示 |
| 企業側の準備 | 求人票 | 会社ページ・募集記事・ストーリー |
| 費用構造 | 掲載課金または成功報酬 | 月額固定・成功報酬なし |
| 時間軸 | 短期の母集団形成 | 中長期の採用資産づくり |
採用チャネルであり採用広報の場でもある
Wantedlyには「ストーリー」という記事発信機能があり、会社のビジョン・事業・組織・制度・社員の姿を継続的に発信できます。
蓄積した記事は、募集記事やスカウトに添えるだけでなく、採用サイトや他媒体、エージェントへの説明資料としても活用できます。単なる求人掲載の場ではなく、採用広報のコンテンツを蓄積する場としての側面を持ちます。
よくある質問
Q:Wantedlyでは給与を記載できないのですか?
A:募集記事の設計上、給与や条件を前面に出す構成にはなっていません。条件面を主軸に応募を集めたい場合は、他の求人媒体のほうが適しています。ただし条件を一切伝えないわけではなく、カジュアル面談や選考の過程で候補者に共有していく流れになります。
Q:Wantedlyはどの職種の採用に向いていますか?
A:エンジニア・デザイナー・マーケター・営業・企画など、IT・Web業界のビジネス職と技術職の採用に多く利用されています。新卒・中途に加えて、インターンや副業人材の募集にも対応しているため、雇用形態を問わず幅広く活用できます。
Wantedlyの主な機能
Wantedlyには、共感を軸にした採用を実現するための機能が揃っています。それぞれが採用のどの工程を担うのかを整理します。
募集記事
採用したいポジションを掲載する機能です。給与や待遇を前面に出すのではなく、仕事の中身や一緒に働くメンバーを伝える構成になっています。
掲載本数に上限がないため、同じ職種でもターゲットや訴求内容を変えた複数の記事を公開できます。反応を比較しながら勝ちパターンを見つけていく運用が可能です。
募集記事に設定できる主な要素
- タイトル
- アイキャッチ画像(カバー画像)
- 募集本文
- 検索キーワード
- 特徴タグ
- メンバー紹介(最大4名)
ストーリー
会社のビジョン・事業・組織・制度・社員の姿を発信する記事機能です。募集記事だけでは伝えきれない情報を届けられます。
候補者は募集記事やスカウトで会社を知った後、より深い情報を求めてストーリーを読みに来ます。認知した候補者の動機形成と志望度の向上を担うコンテンツです。
蓄積した記事は、募集記事への添付、スカウト文への挿入、応募後の初回メッセージ、採用サイト、エージェントへの説明資料としても再利用できます。
会社ページ
企業の情報を掲載するページです。候補者が募集記事やスカウトを見た後に必ず訪れる場所であり、共感を左右する要素になります。
主な構成要素
| 項目 | 内容 |
| 私たちについて | 会社の世界観・事業の背景を伝えるセクション |
| 価値観 | 大切にしている考え方 |
| メンバーページ | 在籍メンバーのプロフィール |
| 写真・画像 | オフィス・チーム・働く様子 |
ダイレクトスカウト
候補者を検索して直接アプローチする機能です。職種・勤務地といった条件に加え、フリーワードでの検索も可能です。
Wantedlyのプロフィールには経歴だけでなく「この先やってみたいこと」「自己紹介」「価値観」などが記載されているケースがあり、スキルだけでなく志向まで踏まえたアプローチができます。
送信者を人事・現場メンバー・役員のいずれにするかも選べます。誰が送るかは返信率に影響する要素のひとつです。
応援機能
候補者や社員が募集をSNSでシェアし、応援できる機能です。外部SNSからの流入を増やせるため、Wantedly内の露出だけに頼らない集客が可能になります。
社員に協力してもらうことで、募集記事の初速を作る手段としても使われます。
ミートアップ
イベントを開催して候補者と接点を持つ機能です。選考ではない形で会社を知ってもらえるため、転職を検討していない潜在層との接点づくりに活用できます。
広告オプション
トップページ広告などのオプションを利用することで、募集記事の露出を高められます。掲載直後の初速を作りたい場合や、競合の多い職種で埋もれやすい場合の選択肢になります。
閲覧者・ブックマークの分析
自社に興味を持ったユーザーを確認できます。
- 募集を閲覧した人
- 募集をブックマークした人
- 会社をフォローした人
これらのユーザーの経歴やプロフィールを見ることで、自社の何が刺さっているのかを逆算できます。応募者だけでなく「応募直前の層」を分析できる点が、Wantedlyの運用で有効に働きます。
またブックマークしたユーザーは応募予備軍にあたるため、スカウトの送信対象としても優先度が高くなります。
よくある質問
Q:募集記事とストーリーはどう使い分けますか?
A:募集記事は特定のポジションへの応募を獲得するためのコンテンツ、ストーリーは会社への理解と志望度を高めるためのコンテンツです。募集記事で興味を持った候補者がストーリーを読んで納得する、という導線を想定して作り分けてください。両方を単独のコンテンツとして扱うより、セットで設計するほうが効果的です。
Q:ミートアップは開催すべきですか?
A:必須ではありませんが、転職潜在層との接点を増やしたい場合には有効です。選考ではない場として設計できるため、まだ転職を決めていない層にも参加してもらいやすくなります。開催の負荷はあるため、まず募集記事とストーリーの運用を固めてから検討することを勧めます。
Wantedlyの特徴と登録者層
Wantedlyを活用するには、どのような層が登録しているのか、そしてこの媒体がどのような採用に強みを持つのかを把握しておく必要があります。
登録者層のイメージ
| 項目 | 内容 |
| 年齢層 | 20代から30代の若手層が中心 |
| 業界 | IT・Web業界の比率が高い |
| 志向 | 事業内容やカルチャーへの共感を重視する層 |
| 転職状況 | 転職を明確に決めていない潜在層も含まれる |
| 職種 | エンジニア・デザイナー・マーケター・営業・企画など幅広い |
条件面よりも「どのような会社で、どのような仕事をするのか」を重視する傾向が強い層です。
Wantedlyの5つの特徴
「想い」を伝える採用設計になっている
給与や待遇を前面に出さない設計であるため、事業の背景や仕事の意義を伝えることが求められます。裏を返せば、条件面で大手に劣る企業でも、事業の面白さや任せられる役割で勝負できる環境です。
採用広報ツールとしての価値がある
ストーリー機能によって、会社のビジョンや社員の姿を継続的に発信できます。蓄積した記事はWantedly内だけでなく、採用サイトや他媒体でも活用できるため、採用広報の資産として残ります。
一時的な求人掲載ではなく、コンテンツを蓄積していく媒体としての性質を持ちます。
新卒・中途・インターン・副業に対応している
雇用形態を問わず募集を掲載できます。正社員採用と並行してインターンや副業人材を募集することも可能で、幅広い採用ニーズに1つのサービスで対応できます。
ダイレクトリクルーティング機能を備えている
募集を掲載して応募を待つだけでなく、候補者を検索してスカウトを送れます。自然応募とスカウトの両輪で母集団を形成できる設計です。
自然応募だけでも採用が成立し得る
Wantedlyの運用支援を行う企業のデータでは、支援先の8割以上がスカウトを使わずに自然応募だけで採用に成功したという報告もあります。これは特定の支援会社のデータであり全体の平均ではありませんが、募集記事とコンテンツの質を高めることで応募を獲得できる媒体であることを示しています。
中長期の採用チャネルとして育てる媒体
Wantedlyは「来月までに3名採用したい」という短期のニーズに応える媒体ではありません。
募集記事を複数パターン作って検証する
↓
反応の良い訴求を見つける
↓
ストーリーを蓄積する
↓
会社のフォロワー・ブックマークが増える
↓
自然応募が増える
↓
必要に応じてスカウトを組み合わせる
半年から1年単位で採用チャネルを育てていく前提で運用すると、成果が積み上がりやすい構造になっています。
よくある質問
Q:Wantedlyは若手しか採用できませんか?
A:登録者の中心は20代から30代ですが、マネージャークラスや専門職の採用事例もあります。ただし経験豊富な管理職や年収帯の高いポジションを主目的とする場合は、ハイクラス層に特化した媒体のほうが母集団は厚くなります。若手から中堅の採用が中心であれば、Wantedlyの母集団と合致します。
Q:IT・Web業界以外の企業でも使えますか?
A:使えます。ただし登録者にIT・Web業界の比率が高い点は理解しておく必要があります。デジタル人材の採用ニーズがある企業や、事業の社会的意義を訴求できる企業であれば、業界を問わず活用できます。
Wantedlyのメリット・デメリット
Wantedlyは他の採用媒体と設計思想が異なるため、強みと制約もはっきり分かれます。導入判断の前に整理しておきます。
メリット
成功報酬が発生しない
月額固定制で、採用が決まっても成功報酬は発生しません。何名採用しても費用が変わらないため、採用人数が増えるほど1名あたりの単価が下がります。
募集記事を無制限に掲載できる
掲載本数に上限がないため、同じ職種でもターゲットや訴求を変えた複数の記事を公開できます。反応を比較しながら改善していく運用が可能で、他の媒体では実現しにくい検証ができます。
条件面で勝てなくても勝負できる
給与や待遇を前面に出さない設計であるため、大手企業と条件面で比較される構図になりにくい媒体です。事業の面白さ、任せられる役割、カルチャーで候補者を引きつけられます。
採用広報の資産が残る
ストーリーで蓄積した記事は、Wantedly内だけでなく採用サイトや他媒体、エージェントへの説明資料としても活用できます。掲載期間が終われば何も残らない求人広告とは異なり、コンテンツが資産として残ります。
転職潜在層と接点を持てる
応募ボタンが「話を聞きに行きたい」という設計であるため、転職を明確に決めていない層も応募しやすくなっています。ミートアップを使えば、さらに手前の層とも接点を作れます。
雇用形態を問わず募集できる
新卒・中途・インターン・副業のいずれにも対応しています。正社員採用と並行して副業人材を募集し、後に正社員へ移行するといった設計も可能です。
デメリット
条件重視の候補者には届きにくい
給与や待遇を訴求の中心に置けないため、条件面を最優先で転職先を選ぶ層にはアプローチしにくくなります。年収を大きく引き上げる転職を求める候補者との相性は良くありません。
コンテンツ制作の工数がかかる
募集記事・ストーリー・写真といったコンテンツの制作が前提になります。求人票を1本作れば運用が始まる媒体ではないため、制作にあてる時間を確保できないと成果が出ません。
短期間の採用には向かない
コンテンツを蓄積し、反応を検証しながら改善していく設計であるため、成果が出るまでに時間がかかります。数週間で採用したいという状況には適していません。
志望度の低い応募も含まれる
応募のハードルが低い分、「まず話を聞いてみたい」という段階の応募も届きます。すべてを選考につなげようとすると工数が膨らむため、カジュアル面談での見極めが必要になります。
ハイクラス・ミドル層の母集団は薄い
登録者の中心が20代から30代であるため、経験豊富な管理職やCxOクラスの採用には母集団が合いにくくなります。
掲載しただけでは埋もれる
募集記事を公開するだけでは露出が伸びません。定期的な投稿、応援機能の活用、検索キーワードの設定といった運用が必要になります。
採用できなくても費用は発生する
月額固定制であるため、採用に至らなくても費用がかかります。運用工数を確保できないまま契約すると、費用だけが発生する状態になります。
メリット・デメリットの整理
| 観点 | メリット | デメリット |
| 費用 | 成功報酬なし。複数名採用で単価が下がる | 採用できなくても月額費用が発生 |
| 訴求 | 条件で勝てなくても共感で勝負できる | 条件重視の層には届きにくい |
| 掲載 | 募集記事が無制限で検証できる | 掲載しただけでは埋もれる |
| 母集団 | 潜在層と接点を持てる | ハイクラス層は薄い |
| 運用 | 採用広報の資産が残る | コンテンツ制作の工数がかかる |
| 時間軸 | 中長期で採用チャネルが育つ | 短期の採用には向かない |
よくある質問
Q:志望度の低い応募が多い場合はどうすればよいですか?
A:募集記事で求める人物像や仕事の実態をより具体的に記載することで、応募の質を調整できます。ただし応募のハードルが低いことはWantedlyの設計思想でもあるため、完全に絞り込むことはできません。カジュアル面談を効率的に運用する体制を作るほうが現実的です。
Q:コンテンツ制作の工数を確保できない場合はどうすればよいですか?
A:運用代行サービスを活用する選択肢があります。募集記事やストーリーの制作、スカウトの送信までを外部に委託できます。ただし会社の魅力や採用背景は社内でしか語れないため、素材の提供やインタビューへの協力は必要になります。
Wantedlyの料金体系
Wantedlyの料金は月額固定制で、採用が決まっても成功報酬は発生しません。契約期間と利用したい機能に応じてプランを選択します。
料金の基本構造
| 費目 | 内容 |
| 月額利用料 | プランと契約期間に応じた固定費 |
| 成功報酬 | なし |
| 掲載できる募集記事 | 上限なし |
何名採用しても費用は変わりません。人材紹介のように1名あたり数百万円が発生する構造ではないため、採用人数が増えるほど1名あたりの単価が下がります。
3つのプラン
| プラン | 主な機能 | 想定される用途 |
| ライト | 募集記事の掲載・企業ページの運用(スカウトは利用不可) | 費用を抑えて始めたい企業 |
| スタンダード | 募集記事+一定数のスカウト枠 | 自然応募とスカウトを併用したい企業 |
| プレミアム | 募集記事+本格的なスカウト運用 | スカウトを主軸に据える企業 |
ライトプランは6か月契約の場合で月額6.5万円程度からとされています。
契約期間で単価が変わる
利用期間は6か月・12か月・24か月から選択でき、長期契約ほど月額単価が下がる設計になっています。
Wantedlyは短期での成果を狙う媒体ではなく、コンテンツを蓄積しながら採用チャネルを育てる媒体です。中長期の運用を前提とする場合、長期契約のほうが総額を抑えられます。
スカウトのオプション
スタンダードプランとプレミアムプランには、契約期間に応じたダイレクトスカウトの通数があらかじめ付与されます。
通数が不足した場合や、スカウトを強化したい場合は、ダイレクトスカウトオプションで1か月あたり50通単位の追加が可能です。
プラン選定の考え方
- 募集記事とストーリーを中心に自然応募を狙う → ライトプラン
- 自然応募を軸にしつつ、特定ポジションはスカウトで補う → スタンダードプラン
- スカウトを主軸に母集団を作る → プレミアムプラン
Wantedlyの支援会社のデータでは、自然応募だけで採用に至るケースも多く報告されています。まずライトプランでコンテンツを整え、必要に応じてスカウト付きのプランへ切り替えるという進め方も選択肢になります。
採用単価のシミュレーション
月額10万円のプランを12か月契約した場合の試算です。
| 採用人数 | 年間総額 | 1名あたりの単価 |
| 1名 | 120万円 | 120万円 |
| 3名 | 120万円 | 40万円 |
| 5名 | 120万円 | 24万円 |
採用人数が増えるほど単価が下がるため、継続的に複数名を採用する企業ほど費用対効果が高くなります。
他の採用手法との比較
年収600万円の人材を3名採用した場合の比較です。
| 採用手法 | 料金構造 | 3名採用時の総額 |
| Wantedly | 月額固定 | 年間の月額費用のみ |
| 人材紹介 | 完全成功報酬30〜35% | 540万〜630万円 |
| ビズリーチ | 基本利用料+成功報酬 | 基本利用料+360万〜450万円 |
成功報酬が発生しない構造は、複数名採用において大きな差になります。
運用工数も含めて評価する
月額費用に加えて、コンテンツ制作にかかる工数も実質的なコストです。
- 募集記事の作成と改善
- ストーリーの企画・取材・執筆
- 写真の準備
- スカウトの送信と返信対応
- カジュアル面談の実施
Wantedlyは制作物の質が成果を左右する媒体です。工数を確保できない場合、月額費用だけが発生する状態になりかねません。導入前に、誰がどれだけの時間を運用にあてられるかを確認してください。
よくある質問
Q:Wantedlyは無料で使えますか?
A:企業が採用目的で利用する場合は有料プランの契約が必要です。無料で募集を掲載し続けることはできません。ただしライトプランであれば月額6.5万円程度から始められるため、他の採用媒体と比べて初期の負担は抑えられます。
Q:ライトプランでも採用できますか?
A:可能です。スカウト機能は使えませんが、募集記事とストーリーで自然応募を獲得する運用は行えます。実際に自然応募だけで採用に至っている企業もあります。ただしコンテンツの質と更新頻度が成果に直結するため、制作の工数を確保できることが前提になります。
Wantedlyが向いている企業・向いていない企業
Wantedlyは設計思想が明確な媒体であるため、自社の採用ニーズと運用体制によって成果が大きく変わります。
向いている企業
スタートアップ・ベンチャー企業
登録者には成長企業でのキャリアに関心を持つ層が多く集まっています。事業の将来性や裁量の大きさを訴求できる企業と相性が良い媒体です。
条件面で大手に見劣りする企業
給与や待遇を前面に出さない設計であるため、条件で比較される構図になりにくくなります。事業の面白さ、任せられる役割、経営との距離といった要素で勝負できます。
採用広報に取り組みたい企業
ストーリーで発信した記事は、Wantedly内だけでなく採用サイトや他媒体でも活用できます。採用広報のコンテンツを蓄積したい企業にとっては、その受け皿として機能します。
カルチャーフィットを重視する企業
共感を軸にした採用設計であるため、価値観の一致を重視する採用と噛み合います。スキルだけでなく、事業への納得感を持った候補者と出会いやすい環境です。
複数名を継続的に採用する企業
月額固定で成功報酬が発生しないため、採用人数が増えるほど1名あたりの単価が下がります。継続的な採用ニーズがある企業ほど費用対効果が高くなります。
若手から中堅の採用が中心の企業
登録者の中心は20代から30代です。メンバークラスからリーダークラスの採用であれば、母集団と合致します。
インターンや副業人材も採用したい企業
雇用形態を問わず募集を掲載できます。正社員採用と並行して副業人材を募集し、後に正社員へ移行するといった設計も可能です。
コンテンツ制作の工数を確保できる企業
募集記事とストーリーの制作が前提になります。社内に書ける人がいる、あるいは外部に委託する体制がある企業に向いています。
向いていない企業
条件面を主軸に応募を集めたい企業
給与や待遇を前面に出せないため、条件で候補者を引きつけたい場合には適していません。条件面が明確な強みである企業は、それを訴求できる媒体を選ぶほうが合理的です。
短期間で採用したい企業
コンテンツを蓄積し、反応を検証しながら改善していく媒体です。数週間で採用を決めたい状況には向きません。
ハイクラス・管理職層を採用したい企業
経験豊富な管理職やCxOクラスの採用では、母集団が薄くなります。年収帯の高いポジションを主目的とする場合は、ハイクラス層に特化した媒体が適しています。
コンテンツ制作の工数を確保できない企業
募集記事を1本作って放置しても、応募は集まりません。定期的な更新と改善が必要になるため、運用にあてる時間を確保できない場合は成果につながりません。
選考プロセスをすぐに進めたい企業
応募の多くは「まず話を聞きたい」という段階です。応募をそのまま選考に乗せる運用では、候補者との認識がずれて離脱を招きます。
IT・Web業界以外の現場職を採用したい企業
製造・建設・医療・小売の現場職などは母集団が薄くなります。
導入前のチェックリスト
| 確認項目 | 判断のポイント |
| 採用ターゲット | 20代から30代の若手・中堅層か |
| 訴求できる魅力 | 条件以外に語れる強みがあるか |
| 採用期限 | 中長期で運用できる余裕があるか |
| 制作体制 | 募集記事とストーリーを作れる人がいるか |
| 面談体制 | カジュアル面談を実施できるか |
| 採用人数 | 継続的に複数名を採用する計画があるか |
特に「訴求できる魅力」と「制作体制」の2点が、他媒体にはないWantedly固有の判断軸になります。
よくある質問
Q:知名度のない企業でも成果は出ますか?
A:出ます。むしろ知名度より事業内容やカルチャーで判断する層が集まっているため、大手企業と同じ土俵で比較されにくい環境です。ただし会社ページ・募集記事・ストーリーで自社を伝えきれなければ、候補者は判断できません。コンテンツの質が知名度の代わりになると考えてください。
Q:Wantedlyの運用代行は必要ですか?
A:必須ではありませんが、社内に制作の工数を確保できない場合は選択肢になります。募集記事やストーリーの制作、スカウトの送信までを委託できます。ただし会社の魅力や採用背景は社内でしか語れないため、素材提供やインタビューへの協力は必要です。まず自社で運用してみて、工数が課題になった段階で検討する進め方が現実的です。
Wantedlyの使い方
契約から運用開始までの流れを整理します。募集記事を公開する前に、会社ページを整えておくことが前提になります。
①プランの選定と契約
採用計画に応じてプランを選択します。確認しておきたい項目は次のとおりです。
- 契約期間(6か月・12か月・24か月)
- スカウト機能の有無
- 付与されるスカウト通数
- 運用にあてられる社内の工数
まず自然応募を軸にするのか、スカウトを主軸にするのかによって選ぶプランが変わります。
②会社ページを作成する
候補者が募集記事を見た後に必ず訪れる場所です。先にここを整えておかないと、募集記事で興味を持った候補者を取りこぼします。
「私たちについて」を書く
会社の世界観を伝える重要なセクションです。事業内容の説明にとどめず、なぜこの事業をやっているのか、どこへ向かっているのかまで書きます。
価値観欄を活用する
大切にしている考え方を記載します。カルチャーフィットを重視する採用では、候補者が自分と合うかを判断する材料になります。
メンバーページを整理する
在籍メンバーのプロフィールを充実させます。候補者は「どのような人たちと働くのか」を見ています。特にスカウトを送る予定の社員のプロフィールは、返信率に直結するため丁寧に作り込みます。
写真を用意する
ロゴやフリー素材ではなく、社員の顔・チーム・働いている様子・オフィスが分かる写真を使います。Wantedlyは会社と人の雰囲気を見る媒体であるため、視覚情報の影響が大きくなります。
企業ページの画像をロゴ中心から人物写真へ変更した結果、月間PVが636から3,909、応募数が22から50、スカウト返信率が0%から12.2%へ改善した事例も報告されています。画像だけが要因とは限りませんが、視覚情報が成果に影響することを示す例です。
③募集記事を作成する
採用したいポジションの募集を作成します。タイトル・アイキャッチ画像・本文・検索キーワード・特徴タグ・メンバー紹介を設定します。
掲載本数に上限がないため、1つの職種でもターゲットや訴求を変えた複数の記事を作成できます。詳しい作り方は次の章で解説します。
④ストーリーを投稿する
会社のビジョン・事業・組織・社員の姿を記事として発信します。募集記事だけでは伝えきれない情報を届け、候補者の理解と志望度を高める役割を担います。
採用したいポジションごとに用意しておくと、スカウトや募集記事に添えて活用できます。
⑤スカウトを送信する
スカウト機能を含むプランの場合、候補者を検索してアプローチします。
- 職種・勤務地などの条件で検索する
- フリーワードで価値観やスキルから検索する
- 自社の募集をブックマークしたユーザーへ送る
送信者は人事・現場メンバー・役員から選べます。ポジションに応じて誰から送るかを設計します。
⑥応募への対応とカジュアル面談
応募が届いたらカジュアル面談を設定します。Wantedlyの応募は「話を聞きに行きたい」という意思表示であるため、いきなり選考に進めるのではなく相互理解の場として設計します。
⑦数値を確認して改善する
募集記事のPV・応募数・ブックマーク数、スカウトの閲覧率・返信率を確認し、改善点を特定します。
Wantedlyでは自社の募集を閲覧した人やブックマークした人のプロフィールも確認できます。応募に至らなかった層の傾向を見ることで、訴求内容の改善につなげられます。
運用開始時に押さえておきたいこと
| 工程 | 押さえるポイント |
| 会社ページ | 募集記事を公開する前に整える |
| 写真 | ロゴやフリー素材ではなく人が写ったものを使う |
| 募集記事 | 1職種につき複数パターンを用意する |
| ストーリー | 採用ポジションごとに用意する |
| 分析 | 応募者だけでなく閲覧者・ブックマーク者も見る |
よくある質問
Q:契約からどのくらいで運用を開始できますか?
A:会社ページの作成と募集記事の準備が必要になるため、契約から公開まで2週間程度は見込んでおくと安心です。写真の撮影やストーリーの取材を行う場合は、さらに時間がかかります。素材の準備は契約前から進めておくと立ち上がりが早くなります。
Q:募集記事は何本から始めるべきですか?
A:採用したいポジションごとに、まず2〜3本を用意することを勧めます。ターゲットや訴求を変えた記事を並行して公開することで、どの切り口が反応を得られるかを早い段階で把握できます。1本だけでは比較対象がないため、改善の手がかりが得られません。
応募が集まる募集記事の作り方
Wantedlyでは募集記事が応募獲得の中心になります。掲載本数に上限がないという仕様を活かし、検証しながら改善していく設計が前提です。
1職種につき複数の記事を作る
同じ職種でも「誰に」「何を訴求するか」を変えた記事を複数公開し、反応を比較します。
ECコンサルタントを募集する場合の例
| ターゲット | 訴求内容 |
| 広告運用の経験者 | 部分的な運用ではなく商品開発まで携われる |
| 未経験のマーケティング志望者 | 未経験からマーケティング全体を学べる |
| 地方創生に関心のある層 | 地方の良い商品を全国へ届けられる |
1つの記事ですべての層に訴求しようとすると、どの層にも刺さらない内容になります。ターゲットを絞ることで、その層にとって「自分向けの募集だ」と感じられる記事になります。
ペルソナは属性ではなくインサイトまで掘る
「25〜30歳」「法人営業3年以上」「SaaS経験」といった属性の整理だけでは、訴求内容が決まりません。
掘り下げるべき観点
そのターゲットが現職で抱えていそうな不満や欲求を言語化します。
- 分業されすぎていて顧客課題に最後まで向き合えない
- 営業だけでなく事業づくりまで関わりたい
- 大企業では意思決定が遅い
- 一つの専門領域だけでなく仕事の幅を広げたい
そのうえで、自社であればどう変わるのかを示します。
今の仕事に感じているモヤモヤ
↓
自社ならこう変わる
この構造が、Wantedlyの募集記事では効果を発揮します。
タイトルは「フック+ベース」で作る
候補者はタイトルとカバー画像を見て、記事を読むかどうかを判断します。
| 要素 | 内容 |
| ベース | 何の募集なのか |
| フック | なぜクリックする価値があるのか |
改善の例
- 変更前:「マーケティング担当募集」
- 変更後:「広告運用だけでは物足りない方へ|商品開発まで担うマーケター募集」
奇抜な表現にするのではなく、ターゲットが感じている不満や欲求をタイトルに出すことがポイントです。
PVだけを追わない
タイトルや写真を強くすればPVは増えますが、内容が候補者に刺さらなければ応募は増えません。
見るべきはPVそのものではなく、**PVに対する応募の割合(エントリー率)**です。
PVが伸びているのにエントリー率が低い記事は、タイトルと本文の内容が乖離しているか、本文の訴求が不足している可能性があります。運用支援を行う企業では、エントリー率1〜2%程度を目安として扱う例もあります。
アイキャッチ画像を工夫する
タイトルと並んで、クリックされるかどうかを左右する要素です。
- ロゴだけの画像は避ける
- フリー素材ではなく自社の写真を使う
- 社員が写っている写真を選ぶ
- 明るく、働く様子が伝わる写真にする
デザインを刷新した前後2か月で、募集記事のPVが1.48倍、ストーリーのPVが2.67倍、応募が3.47倍になった事例も報告されています。
本文はターゲットの状況から書き始める
会社紹介から書き始めると、候補者は自分に関係がある記事だと認識できません。
構成の例
- ターゲットが現職で感じているであろう課題への言及
- 自社であればどう変わるのか
- 具体的な仕事内容と任せたい役割
- 事業の背景と今後の方向性
- 一緒に働くメンバー
- まずは話を聞きに来てほしいという提案
検索キーワードは職種名と周辺語を設定する
Wantedly内の検索から見つけてもらうための設定です。
「採用広報」の募集記事に設定するキーワードの例
採用、広報、人事、ブランディング、ライター、編集、オウンドメディア、SNS運用
その仕事に興味を持つ人が検索しそうな周辺のキーワードまで含めることで、発見される機会が増えます。
ただし、露出を増やすためだけに無関係な人気キーワードを詰め込むことは避けてください。ターゲット外のユーザーに表示されても応募にはつながらず、応募率が下がる要因になります。
特徴タグは当てはまるものをすべて設定する
候補者は特徴タグで募集を絞り込むこともあります。当てはまるタグを漏れなく設定しておくことで、検索結果に表示される機会が増えます。
メンバー紹介は4名の枠を使い切る
募集記事には最大4名のメンバーを紹介できます。この枠を空けたままにするのは機会損失です。
- 一緒に働くことになるメンバー
- 配属先の責任者
- 同じ職種で活躍している社員
- 代表や経営陣
候補者は「どのような人たちと働くのか」を判断材料にします。紹介するメンバーのプロフィールも合わせて充実させておくと効果が高まります。
新着として定期的に投稿する
Wantedly内では新着の募集が上位に表示されやすくなります。一度公開して放置するのではなく、定期的に新しい募集記事を投稿することで露出を維持できます。
複数パターンの記事を用意しておくことは、検証だけでなく露出の維持という点でも有効です。
よくある質問
Q:募集記事はどのくらいの頻度で更新すべきですか?
A:新着として表示される機会を維持するため、月に1本以上の新規投稿を目安にすると露出が安定します。既存記事の改善も並行して行い、エントリー率の低い記事はタイトルや本文を見直してください。
Q:応募が来ない場合、まず何を見直すべきですか?
A:PVとエントリー率を分けて確認します。PVが少なければタイトル・アイキャッチ画像・検索キーワードを、PVはあるのに応募が少なければ本文の訴求内容とターゲット設定を見直します。原因を切り分けずに全体を作り直しても、次の改善につながりません。
ストーリーの作り方と活用方法
ストーリーは、募集記事だけでは伝えきれない情報を届ける記事機能です。単なる採用ブログとして運用すると成果につながりにくいため、役割を明確にして設計します。
ストーリーの役割は動機形成
ストーリーの目的はPVを稼ぐことではありません。募集記事やスカウトで会社を知った候補者が、より深い情報を求めて読みに来るコンテンツです。
募集記事・スカウトで認知する
↓
もっと知りたくなる
↓
ストーリーを読む
↓
理解と納得が深まる
↓
応募・返信する
スカウトが興味を作る役割を担うのに対し、ストーリーは理解と納得を作る役割を担います。この役割分担を意識することで、スカウト文だけですべてを伝えようとする必要がなくなります。
目的とターゲットを明確にしてから書く
書き始める前に、次の2点を決めます。
- 誰に読んでもらう記事なのか
- 読んだ後にどう感じてほしいのか
たとえば「エンジニア候補者に、開発組織の技術的な挑戦を知ってもらい、技術的な魅力を感じてほしい」というように具体化します。ターゲットが曖昧なまま書くと、誰にも刺さらない記事になります。
1記事1テーマで作る
1本の記事に複数のテーマを詰め込むと、内容がぼやけます。ビジョン・組織・制度・社員の話を1本にまとめるのではなく、テーマごとに記事を分けます。
分けることで、候補者に応じて渡す記事を選べるようになります。
採用ポジションごとにストーリーを用意する
候補者が知りたい情報は、応募するポジションによって異なります。
| 採用ポジション | 用意したいストーリー |
| エンジニア | CTOインタビュー/開発組織の紹介/技術選定の考え方/エンジニア社員インタビュー |
| 営業 | 営業責任者インタビュー/営業組織の特徴/オンボーディング/トップセールスの1日 |
| 管理職・責任者 | 経営戦略/事業計画/組織の課題/経営陣インタビュー |
| 未経験採用 | 研修制度/オンボーディング/未経験入社者のキャリア事例 |
採用を強化するポジションが変わったら、それに合わせて記事を追加していきます。
テーマの幅を広く持つ
社員インタビューだけに偏らせず、複数の切り口を用意します。
- 会社のビジョンと今後の事業計画
- 社員インタビュー
- 職種の紹介
- 研修・オンボーディングの内容
- キャリアアップの事例
- カルチャーや制度の背景
- 社内イベントの様子
- 代表インタビュー
未経験者を採用したいなら研修とオンボーディング、経験者を採用したいなら実際に活躍している社員やキャリアパス、責任者を採用したいなら経営課題と事業計画というように、ターゲットに応じて優先するテーマが変わります。
事前準備が記事の質を決める
取材やインタビューを行う場合、準備の質がそのまま記事の質になります。
- 何を伝える記事にするかを取材前に決める
- 聞くべき質問を用意しておく
- 記事の構成を先に考えておく
準備なしにインタビューを行うと、話を並べただけの記事になり、候補者の動機形成につながりません。
作った後の配布設計が重要
ストーリーは公開して終わりではありません。候補者の疑問に応じて渡すコンテンツとして活用します。
活用できる場面
| 場面 | 使い方 |
| 募集記事の中 | 関連する記事へのリンクを設置する |
| スカウト文 | 候補者に合わせた記事URLを添える |
| 応募後の初回メッセージ | 面談前に読んでもらう |
| 採用サイト | コンテンツとして転載・リンクする |
| 他の採用媒体 | 会社紹介の材料として使う |
| エージェントへの説明 | 求人の背景を伝える資料として渡す |
たとえばエンジニアへのスカウトには代表のインタビュー記事とエンジニア社員のインタビュー記事を添える、というように候補者ごとに渡す記事を変えます。
この設計により、ストーリー制作への投資がWantedly内だけで完結せず、採用活動全体の資産として残ります。
短期的な成果に一喜一憂しない
1本の記事のPVが伸びなかったからといって、価値がないわけではありません。ストーリーは蓄積することで効果を発揮するコンテンツです。
候補者が意思決定する場面で必要な記事が用意されているかどうかが重要であり、単体のPVで評価すべき指標ではありません。
会社ページとストーリーを充実させた結果、Wantedly経由の面談数が月3件程度から月10件以上へ増えた事例も報告されています。スカウトの数を増やす前に、候補者が見るコンテンツを整えるという順序が有効です。
よくある質問
Q:ストーリーはどのくらいの頻度で投稿すべきですか?
A:頻度よりも、採用ポジションに必要な記事が揃っているかどうかを優先してください。月に何本という目標を立てるより、「エンジニア候補者に渡せる記事が3本ある」という状態を作るほうが実務では役立ちます。そのうえで、採用を強化するポジションが変わるタイミングで追加していく進め方が現実的です。
Q:社内に書ける人がいない場合はどうすればよいですか?
A:外部のライターや運用代行に委託する選択肢があります。ただし話す内容は社内でしか提供できないため、インタビューへの協力は必要です。経営者や現場責任者が話した内容を外部が記事化するという分担であれば、社内の工数を抑えながら質を保てます。
スカウトの返信率を高める運用
Wantedlyのスカウトは、文面だけを改善しても成果が頭打ちになります。公式でも返信率に影響する要素として、採用ペルソナ、魅力的な募集記事とストーリー、スカウトの閲覧と文面の3つが挙げられています。
検索条件を絞りすぎない
条件を細かく設定するほど母集団は小さくなります。まずは広めに検索し、実際のプロフィールを確認しながら判断する運用が現実的です。
Wantedlyのプロフィールは職務経歴書ほど構造化されていないため、条件だけで完璧に抽出することはできません。
アクティブなユーザーを優先する
スカウトの閲覧率には、候補者のアクティブ度が影響します。
優先順位の付け方
- まず1週間以内にログインしたユーザーを対象にする
- 母集団が足りなければ1か月以内まで広げる
1か月を超えてログインしていない層は返信率が落ちやすい傾向があります。経歴の一致度が高くても長期間動いていない候補者より、条件が8割の一致でも昨日ログインしている候補者を優先するほうが効率的です。
他社から狙われすぎていない層を探す
多くの企業からプロフィールを閲覧されている候補者は、スカウトが集中して競争が激しくなります。
Wantedlyでは「他社からの興味」を確認できるため、まだ他社に発見されていない層を優先するという運用も有効です。全社が同じ候補者を奪い合う状況を避け、自社の要件に合う人材を先に見つける考え方です。
ブックマークした候補者にスカウトを送る
自社の募集をブックマークしたユーザーは、応募予備軍にあたります。
募集記事で興味を持つ
↓
ブックマークする
↓
企業からスカウトを送る
↓
温度感の高い状態で接触できる
まったく接点のない候補者へのアプローチと比べ、すでに自社に関心を示している状態から始まるため、返信率が変わります。
募集記事による自然応募とスカウトを別々に考えるのではなく、募集記事で興味を作り、興味を示した層をスカウトで押すという設計にできます。
フリーワード検索を使う
職種や勤務地だけでなく、フリーワードでの検索も有効です。
| 探したい層 | 検索するワードの例 |
| マーケター | Google Analytics/SEO/広告運用 |
| Uターン希望者 | 大学名 |
| 価値観の合う層 | 事業領域に関連するキーワード |
ヘルスケア事業を展開する企業が、価値観のマッチを狙って「ヨガ」「マインドフルネス」「社会課題」といったワードから候補者を探し、採用につなげた事例もあります。
スキルによる検索と価値観による検索の両方を持っておくと、他社が見ていない層にリーチできます。
送信者を選ぶ
誰がスカウトを送るかは返信率に影響します。人事・現場メンバー・役員のいずれから送るかを、ポジションに応じて設計します。
送信者による違い
- 人事から:「営業責任者を募集しています」
- 代表から:「この事業を3倍に伸ばすフェーズにあり、営業組織を任せられる方を私自身が探しています」
特にスタートアップやベンチャーでは、代表から直接送ることでポジションの重要性が伝わりやすくなります。CxOクラス、部門責任者、1人目の採用ほど効果が出やすい手法です。
送信者のプロフィールを充実させる
候補者はスカウトを受け取った後、送信者のプロフィールを確認します。経歴だけでなく、現在取り組んでいることや価値観まで記載しておくと、候補者との共通点が生まれやすくなります。
プロフィールが空欄に近い状態でスカウトを送っても、候補者は判断材料を得られません。
経歴だけでなく価値観まで読んで個別化する
Wantedlyのプロフィールには「この先やってみたいこと」「自己紹介」「価値観」などが記載されているケースがあります。
- 経歴だけを見た場合:「〇〇社での営業経験を拝見しました」
- 価値観まで読んだ場合:「プロフィールで『顧客と長く関係を作りたい』と書かれていた点が、当社の営業スタイルと近いと感じました」
共感を軸にした媒体であるため、志向やスタンスに触れたスカウトのほうが響きやすくなります。
スマートフォンで読まれる前提で書く
スカウトはスマートフォンで読まれるケースが多くなります。長文を送っても最後まで読まれるとは限りません。
推奨される設計
スカウト本文は簡潔にまとめ、詳細はストーリーへ誘導します。
ある企業では、論理的で簡潔なコミュニケーションを好むターゲットに対してスカウト自体を短くし、詳細は4本のストーリーへ誘導する設計を取り、263通の送信から33件の返信と4名の採用につなげています。
長文が良いとも短文が良いとも言い切れません。ターゲットに合わせて、スカウトとコンテンツの役割を配分することが重要です。
よくある質問
Q:スカウトを送っても返信が来ません。何から見直すべきですか?
A:閲覧率と返信率を分けて確認してください。閲覧されていない場合は候補者のアクティブ度・送信者・送信時間帯を、閲覧されているのに返信がない場合は文面と、リンク先の募集記事やストーリーの内容を疑います。Wantedlyでは会社ページやストーリーの質も返信率に影響するため、文面だけを繰り返し変えても改善しないケースがあります。
Q:スカウトの返信率はどのくらいを目標にすべきですか?
A:職種や企業によって水準が異なるため、他社の数値を目標にすることは現実的ではありません。また5通送って1件返信の20%と、100通送って20件返信の20%では意味が異なります。一定数を送信してから評価し、自社の数値を基準に改善していく考え方が適切です。
カジュアル面談の設計
Wantedlyの応募ボタンは「話を聞きに行きたい」という思想で設計されています。応募した時点で選考を受けると決めている候補者は少ないため、面談の設計を誤ると離脱を招きます。
選考前提で臨まない
公式でも、応募時点では候補者が選考を受けたいと決めているとは限らないため、初回の接触は面接ではなくカジュアル面談による相互理解が推奨されています。
避けたい質問
- 「志望動機を教えてください」
- 「転職理由は何ですか」
- 「当社が第一志望ですか」
これらを冒頭で聞くと、まだ検討段階の候補者は答えに困り、その時点で温度が下がります。
面談で聞くこと
今どのような仕事をしているのか
↓
今後どのようなことをやりたいのか
↓
何が気になってWantedlyから応募したのか
↓
どのような会社なら面白いと感じるのか
候補者の状況と志向を先に把握したうえで、自社の事業・仕事・チームを説明します。順序を逆にすると、会社説明が候補者に響かないまま終わります。
「何が気になって応募したのか」は改善の材料になる
この質問は候補者理解のためだけでなく、募集記事の改善にも直結します。
- どの募集記事を読んで応募したのか
- 記事のどの部分に反応したのか
- 何を知りたくてストーリーを読んだのか
反応が良かった訴求を把握できれば、次の募集記事に反映できます。カジュアル面談は候補者を口説く場であると同時に、訴求内容を検証する場でもあります。
面談そのものが採用広報になる
Wantedlyでは、カジュアル面談が候補者との最初の深い接点になります。この場で伝える内容が、そのまま志望度を左右します。
伝えたい内容
- 事業の背景と現在のフェーズ
- 募集に至った背景
- 任せたい役割と期待すること
- 一緒に働くメンバーとチームの雰囲気
- 入社後に得られる経験
条件面については、候補者から質問があった場合に率直に答えます。Wantedlyでは募集記事に条件を書かない設計であるため、面談の場で認識をすり合わせておくことが重要です。
面談後のルートを複数用意する
一度話したら必ず選考に進めるという前提を外します。
| 候補者の状態 | 次のステップ |
| 選考に進みたい意向がある | 選考へ |
| もっと会社を知りたい | 別のメンバーとの面談 |
| 転職の意思はまだ固まっていない | 情報提供を続けて関係を維持する |
| 正社員は難しいが関わりたい | インターンや副業から関わる |
Wantedlyはインターンや副業の募集も掲載できるため、正社員以外の関わり方を提案しやすい媒体です。
面談の担当者を設計する
誰が面談に出るかも重要です。人事だけが対応するより、配属先の責任者や代表が出ることで、候補者は仕事の実態を具体的に把握できます。
特にスタートアップやベンチャーでは、経営者と直接話せること自体が候補者にとっての価値になります。
よくある質問
Q:カジュアル面談の時間はどのくらいが適切ですか?
A:30分から1時間程度が一般的です。候補者の状況を聞く時間と、自社を説明する時間の両方を確保できる長さにします。応募のハードルが低い媒体であるため、初回から長時間を設定すると参加そのものが負担になる可能性があります。
Q:カジュアル面談から選考に進む率が低い場合はどうすればよいですか?
A:募集記事と面談での説明にギャップがないかを確認してください。記事で伝えた内容と実際の仕事内容が異なると、面談の時点で候補者の期待が外れます。またターゲット設定そのものがずれている可能性もあるため、面談に来た候補者の傾向を見て募集記事の訴求を調整してください。
数値の見方と改善の進め方
Wantedlyは自然応募とスカウトの2つの流入経路があるため、それぞれを分けて計測する必要があります。全体の応募数だけを見ていても、どこを改善すべきか判断できません。
追うべき指標
募集記事に関する指標
| 指標 | 見えること |
| PV | タイトル・アイキャッチ・検索設定の効果 |
| ブックマーク数 | 関心はあるが応募に至っていない層の存在 |
| 応募数 | 記事の訴求が届いているか |
| エントリー率(応募数÷PV) | 記事の中身が候補者に刺さっているか |
スカウトに関する指標
| 指標 | 見えること |
| 送信数 | 運用量 |
| 閲覧率 | 候補者の選定・送信者・送信時間帯の適切さ |
| 返信率 | 文面と、リンク先コンテンツの質 |
共通する後半のファネル
面談数 → 選考移行数 → 内定数 → 承諾数
ボトルネックの切り分け
| 状態 | 疑うべき箇所 |
| PVが少ない | タイトル・アイキャッチ画像・検索キーワード・投稿頻度 |
| PVはあるが応募が少ない | 本文の訴求内容・ターゲット設定 |
| ブックマークは多いが応募が少ない | 応募を後押しする要素の不足・スカウトでの後追い |
| スカウトが閲覧されない | 候補者のアクティブ度・送信者・送信時間帯 |
| 閲覧されるが返信がない | 文面・募集記事・ストーリーの内容 |
| 面談は実施できるが選考に進まない | 面談での伝え方・ターゲットのずれ |
| 内定は出るが承諾されない | 条件の提示・選考スピード |
スカウトは複数の軸で分解する
公式では、スカウトの閲覧率と返信率をCSVで確認し、次の軸で分解して改善することが推奨されています。
- 候補者の属性
- 送信者
- 送信した時間帯
- 文章量
- 文章の内容
- 紐づけた募集記事
同じ文面でも、送信者を変えるだけで数値が変わるケースがあります。文面以外の変数も検証対象に含めてください。
一定数を送ってから評価する
5通送って1件返信の20%と、100通送って20件返信の20%では、数値の信頼度が異なります。母数が少ない段階で判断すると、たまたまの結果に振り回されます。
公式でも、一定数を送信してから評価することが推奨されています。
閲覧者・ブックマーク者からインサイトを拾う
Wantedlyでは、自社の募集を閲覧した人やブックマークした人のプロフィールを確認できます。
確認する内容
- 経歴の傾向
- 「この先やってみたいこと」に書かれている内容
- 自己紹介の記載
たとえばブックマークしている層に「営業からカスタマーサクセスへ転向したい」というプロフィールが多ければ、「営業経験を活かしてカスタマーサクセスへキャリアチェンジ」という切り口の募集記事を作れます。
応募に至った人だけでなく、応募直前で止まっている層を分析できる点は、Wantedlyの運用における大きな利点です。
露出の数値を目的化しない
Wantedlyには応援機能やランキングなど、露出を高める仕組みがあります。ただし応援数を増やすこと自体を目的にすると、成果につながりません。
露出が多くても応募が0件から1件にとどまる募集記事も存在します。
露出
↓
クリック
↓
記事を読む
↓
共感する
↓
応募する
この一連の流れのどこで止まっているかを見る必要があります。順位やPVだけを追っても、応募につながらなければ意味がありません。
改善は1か所ずつ行う
タイトル・画像・本文・検索キーワード・スカウト文を同時に変更すると、何が効いたのか判断できなくなります。
改善の順序
- 会社ページとメンバー情報(すべての受け皿)
- タイトルとアイキャッチ画像(PV)
- 本文の訴求内容(エントリー率)
- ストーリー(志望度)
- スカウトの候補者選定と送信者(閲覧率)
- スカウトの文面(返信率)
- カジュアル面談の設計(選考移行率)
上流から順に検証していくことで、効果の要因を特定できます。
よくある質問
Q:どのくらいの期間で成果を判断すべきですか?
A:コンテンツを蓄積しながら検証していく媒体であるため、1か月程度では判断材料が不足します。契約期間が6か月からであることも踏まえ、半年程度を前提に評価してください。その間も月次で募集記事ごとのPVとエントリー率を確認し、反応の良い訴求を次の記事へ反映していくサイクルを回します。
Q:複数の募集記事のうち、どれを残すべきか判断できません。
A:エントリー率で比較してください。PVが多い記事が必ずしも良い記事とは限りません。PVが少なくてもエントリー率が高い記事は、ターゲットに正しく刺さっている可能性があります。その訴求を軸に、タイトルや画像を改善してPVを増やすほうが効率的です。
まとめ
Wantedlyは、給与や待遇ではなく事業への共感を軸に採用を進めるサービスです。求人を掲載して応募を待つ媒体ではなく、コンテンツを蓄積しながら採用チャネルを育てていく設計になっています。
押さえておきたい要点
- 条件面を前面に出さない設計。事業の背景・任せたい役割・カルチャーで訴求する
- 募集記事は掲載本数に上限がない。1職種につき複数のターゲット×訴求で検証する
- ペルソナは属性ではなく、現職で感じている不満や欲求まで掘り下げる
- タイトルは「フック+ベース」で作り、PVではなくエントリー率で評価する
- 写真とデザインの影響が大きい。ロゴやフリー素材ではなく人が写った写真を使う
- ストーリーは動機形成のためのコンテンツ。職種ごとに用意して配布先まで設計する
- スカウトはアクティブ層とブックマーク層を優先し、価値観まで読んで個別化する
- 送信者を代表や現場責任者にすることで、ポジションの重要性が伝わる
- 応募は「話を聞きたい」という意思表示。カジュアル面談から始める
- 自然応募とスカウトを分けて計測し、1か所ずつ改善する
料金は月額固定で成功報酬が発生しないため、採用人数が増えるほど1名あたりの単価が下がります。一方でコンテンツ制作の工数が前提になる媒体であるため、運用にあてる時間を確保できるかどうかが導入判断の分かれ目になります。
経営幹部・重要ポジションの採用ならGrowth Talentへ
Wantedlyは20代から30代の若手・中堅層の採用に強みを持つ一方、経験豊富な管理職やCxOクラスの採用では母集団が薄くなります。組織の中核を担う幹部ポジションには、その層に特化したチャネルを併用することが有効です。
Growth Talentは、スタートアップ・ベンチャー企業のCxOクラス・経営幹部・事業責任者などの重要ポジションに特化した求人プラットフォームです。成長企業で経営に関わることを前提にキャリアを考えている層が登録しており、事業フェーズへの理解がある候補者と出会えます。
このような採用ニーズに適しています
- CFO・COO・CTOなどCxOクラスの人材を採用したい
- 事業責任者・部門責任者など経営に近いポジションを募集している
- IPO準備や事業拡大を担うコーポレート人材を探している
- メンバー層の採用と並行して、幹部層の採用も進めたい
採用の運用体制にお悩みなら採用支援サービスへ
「募集記事を出しているが応募が来ない」「コンテンツを作る時間が確保できない」といった課題は、多くの企業に共通するものです。
Growth Talentを運営する株式会社Interiorでは、採用要件の設計から媒体選定・コンテンツ制作・スカウト運用まで、採用活動を包括的にサポートする採用支援サービスを提供しています。
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